栽培前半のポイント
栽培前半( 3月~ 5月)の病害虫について
アスパラガスの追肥は、6月から行います。
しかし、窒素過剰は病害虫の原因になるため、過剰にならないように注意しましょう。
特にこの時期はアザミウマ、アブラムシが発生しやすく、注意が必要です。
アザミウマの確認方法
黒い板の上で穂先を軽くたたいて、アザミウマがいる場合は板に白い粒のようなものが沢山出てきます。
それがアザミウマです。
アザミウマは見つけづらいので、擬葉の先端ががチリチリしていたり、生育が悪いときはチェックしてみましょう。
アブラムシの確認方法
アブラムシは肉眼でも見えるので比較的見つけやすい害虫です。
主に穂先に多くつくので注意。
害虫対策に酢酸散布
酢酸(酸度10%)を500 倍程度に薄めたものをスプレーすると効果的です。
( 酢酸をかけることで窒素をアミノ酸に変換する効率が良くなるため、過剰な窒素を減らすことが出来ます)
※酢酸散布で効果が出ない場合は、モスピラン顆粒水溶剤、ダントツ水溶剤など農薬を使い早めに対応します。
特にアザミウマは早めの対処が重要です。
土寄せ(5月頃)
採りっきり栽培専用定植器を使って深植え定植をした場合、植穴を埋めていないときはこのタイミングで埋め戻しを行います。
定植時は低温のため、植穴を残すことで空気の層を作って保温するが、温度が上がってくるとこの穴から入りこむマルチ内の熱風によって株
元が焼ける「マルチ焼け」という症状がおこります。
その穴を塞ぎ、焼けを防ぎます。
(茶褐色に変色した場合は病気の可能性もあります。)
作業目安は茎径が5mm を超えたくらい、あるいは平均気温が25 度を超えたら行います。
焼け防止なので早めに行っても構いません。
マルチがバタ付かないよう、穴を塞ぐように寄せます。
倒伏対策(5 月頃)
アスパラガスは茎丈が伸びます(最盛期で2m以上に)。
風の影響を受けやすいので、折れたり、倒れたりしないように対策が必要です。
地植えの場合はイボダケなどで支柱を設置し、ネットを張ります。
ネットの目合いは15 ~20cm程度(場合によっては30cm)で、3目~ 4目のものを選びます。
2段から3段に分けて張ります。
追肥について(5 月~ 10 月)
追肥は5月あたりから苦土石灰を中心に月1回程度の頻度で行います。
初期は株元に、生育が旺盛になってきたら通路に施用します。
施用目安は苦土石灰50kg/10a程度。
生育がおとなしい場合は窒素の追肥も行います。
成分量2kg/10a 程度で生育状況を見ながら行います。
液肥の与え方
「アーキア酵素むげん」、「PS ダッシュME ネオ」、「微量要素の宝船」を各スプーン1 杯(約2ml)を4L の水で溶かして(約2000 倍希釈)、株元から少し離したところに水やりの要領で
与えます。
定植後、週1 回の頻度で与えてください。
鉢植え、プランターの場合は蒸散が激しいので、こまめに水やりすることをお勧めします。
特に夏場はあっという間に干上がってしまいますのでご注意ください。